「社員が俺の言う事を聞いてくれない!」と言う前に、社長の考えを社員に伝える努力をしないと、社員だって何をすればいいのかわかりませんよ。
という話を前回書きました。
今回はわたしの会社で、社員に自分の考えを伝えるために、どんな事をやっているのかを紹介します。
参考にしていただけたら嬉しいです。
社長の考えを文字にする
うちの会社では、毎年経営計画書を作っています。
このなかには、社長の経営に対する考えが書かれています。
うちの会社は世のため、人のためにどんな使命感を持って働いて欲しいのか。
どんな理念をもって社長は会社経営をしようとしているのか。
その理念を達成するために、社長はどんな方針で経営するのか。
社員に対して、どんな考え方で仕事をして欲しいのか。
うちの会社でいう商品とはなんなのか、どんな考え方で商品を開発して扱って欲しいか。
お客様に対する考え方、態度はどうして欲しいのか。
販売方法はどうするのか。
などなど、社長の考えを事細かく書いてあります。
これを社員と銀行に配布します。
最初はこんなに立派に作らなくても大丈夫です。
A4のペラに書く程度で十分です。
とにかく社長がなにを考えているのかを文字にする事が大切です。
社長の考えを数値化する
当然、利益に対する数値目標も立てます。
この数値目標を立てる時に注意して欲しいのが、利益のための数値目標にしないとういう事です。
利益のために数値目標を立てると、それはノルマになってしまい、働く社員は息苦しさを感じてしまいます。
甘やかすのとは違います。
あくまで、数値目標は自分たちのやっている事が、お客様にとって必要な事なのか、お客様に届いているのか。
などの効果測定をするための目安とします。
そして利益は社員を守るために必要なものであるという事をしっかりと経営計画書に明記して、何で利益を出さないといけないのかを社員に理解してもらう必要があります。
社員にとって一番の関心事は、自分がこの会社にいる事でどんなメリットがあるかです。
少し殺伐とした言い方ですが、いまの会社で働いていて、お先真っ暗で将来は絶望的だったら辞めてほかの会社にいくのではないでしょうか。
社員にとってここで働くと、なんらかのメリットがあるから会社に残ってくれるのです。
なので利益を出す=自分のメリット、この式が成り立つようにします。
そして立てた数字は、月次に落としてしっかりとチェックして社員と共有する
今月の売上はいくらだったのか。
利益はどのくらいだったのか。
それらを共有するときにも工夫が必要です。
よくある、損益計算書などで上から順番に売上があって、変動費があって・・と数字が並んでいるやつはとっても見にくい。
なのでうちでは、損益計算書を「表」ではなくて「図」にしています。
こんな感じです。
PQは売上、VQは変動費、MQは粗利益、Fは家賃や人件費などの経費、そしてGが利益です。
こういう図にすると、数字が並んでいる表より見やすくないですか。
数字に強い社員も弱い社員もいるので、出来るだけ数字アレルギーが出ないように気をつけています。
それでも数字と聞くだけでアレルギーが出る社員もいますがw
わたしは財務諸表を読むのが好きなので、理解出来ない事が理解出来ない。
そこにまた価値観のズレが生じて、自分のペースで話してしまい、相手にストレスを与えてしまうのですよね。
伝え方って大事です。
チェックしてシェアしたら、目標達成でも未達成でも、その理由を社長と社員が全員で考えます。
どうして目標達成できたのだろうか、どうして未達成だったんだろうか。
そうしてもっと伸ばすためにはどうするのか、どうしたら達成できるのかなどを考えていくのです。
何処に行きたいかは社長が決めます。
でもどうやって行くのかは全員で決めるのです。
社長は行き方まで指示したくなってしまいますが、そこは社員の意見を聞いて尊重しましょう。
そうする事で、社員に参加意識が生まれます。
指示したいタイプの社長はツライかもしれませんが、グッと我慢して社員の意見をどんどん聞きます。
まとめ
今回書いた事をまとめると。
- 社長の経営者としての考え方を文章にして渡す。
- 理念に沿って利益目標を数値化する。
- 数値は月次に落とし込んで、毎月チェックして社員にシェアする。
- 目標数値に対してどうであったのかを振り返る。
- 伝え方も工夫する。
まだ続きはあるですが長くなるので、また次回にします。
本日は以上です。