以前の記事でお金のブロックパズルの全体像を紹介してみました。
本日は売上部分についてお話ししていきたいと考えています。
まずはお金のブロックパズルについてざっと復習です。
お金のブロックパズルは西順一郎先生が考案したSTRAC表に着想を得て、コンサルの師匠である和仁達也さんが利益の先の先までお金の流れを一目で見られるようにした図です。
この図によって数字が苦手な社長さんでも、自社の収支構造をビジュアルで理解でき、利益を2倍、3倍と増やすヒントを得られるという優れものなのです。
こういう図ですね。
利益までが損益部分で、利益から先(右側)がキャッシュフロー部分になります。
損益部分やキャッシュフロー部分に関しては追々説明していきますので、もしわからなくても大丈夫。
ふーん、くらいで聞いておいて下さい。
それぞれのブロックが要素として会社にあり、パズルのように組み合わせ、自社にとって最適な形を見つけられます。
最適な組み合わせは、それぞれの会社で違います。
そこに経営者や組織の目標や考え方が現れます。
自分達のビジョンを達成するための、最適な形を見つけていくのはいかがでしょうか。
売上について
売上部分について解説していきます。
お金のブロックパズルで表すところの青く塗りつぶされている部分です。
売上は自社の商品・サービスを顧客に販売することで得られます。
会社としては、この部分の数字を上げたいと思っています。
ではどうやって上げていきましょうか。
売上を昨年対比10%アップしたい
例えば売上を「昨年対比の10%アップしたい」と社長さんが目標を立てたとします。
そして社員さんにこう言います。
「来季は是非とも売上を昨年対比10%アップしたいと思っている。だからみんな頑張って欲しい!」
言われた社員さんはどう思うでしょうか。
「うーん、売上10%アップかー、今年だって頑張って売ったのに更に売れるのだろうか、一体全体どうすればいいんだろうか」
などと考えているうちに日々の業務に追われ、あっという間に一年が過ぎていきます。
そして決算の時になって。
「あー、今年も目標が達成できなかった、、、」
なんて事の繰り返し。
こんな風になっていませんか。
そして、この状況をなんとかしたいと思ってはいませんか。
ではどうしたら良いのでしょうか。
売上とは三つの要素の掛け算である
ところでお聞きします。
この売上って何で構成されているかご存知ですか。
売上は、ある三つの要素の掛け算で出来ています。
10秒考えてみて下さい。
〜シンキングタイム〜
はい、いかがでしょうか。
実は売上とういのは、客単価×客数×リピート率(購入頻度)で出来ています。
これはアメリカの有名なコンサルタントのジェイ・エイブラハムが提唱した公式です。
ですから売上を上げたいのなら漠然と「売上を上げたい」と考えるより、売上をこの三つの要素に因数分解した方が具体的な案が出てきやすそうです。
売上を10%アップをするためには
では先ほどの問題に戻ります。
期首に売上を10%上げるという目標を立てたとします。
すると、目標売上=昨年売上×110%という式になります。
これではザックリとしすぎていてよくわかりません。
ではこれを分解して考えてみましょう。
売上=客単価×客数×リピート率です。
そうしてそれぞれを0.03〜0.04%アップすると考えます。
客数×1.03%
客単価×1.03%
リピート率×1.04%
すると1.03%×1.03%×1.04%=1.10%
で売上10%アップ達成です。
売上を10%上げると考えるより、それぞれを0.3%づつ上げられないか、もしくは改善出来ないかと考えた方が現実的に出来る気がしませんか?
ある程度規模がある会社さんなら、それぞれを担当している部署でミーティングを開き具体案を出してみます。
そして全体ミーティングなどで、会社全体の取り組みとして具体的な行動計画などを立てたら、より効果的に目標達成出来そうではないですか。
いかがでしょうか。
売上の公式で分解して考える
売上=客単価×客数×リピート率
足し算ではなくて掛け算です。
ですから、どれか一つを上げるでも良いのですが、全部を少しずつあげるとより売上アップに対するインパクトが高くなります。
売上を上げるとザックリ考えるより、客単価を上げるためにはどうするか、客数を上げるためにはどうするか、リピート率を上げるためにはどうするかと分解して考えてみるのはいかがでしょうか。
また、そのように分解して考える事で、うちの会社は〇〇を上げるのが得意であるとか、〇〇を上げるのが課題であるとか色々と見えてくるかもしれまん。
是非とも社内で話し合ってみて下さい。
本日は売上についてでした。
今後も経営のお役に立つ情報を書いていきたいと考えています。
本日もありがとうございました。
また次回お会いしましょう。
お金の流れが一目でわかる! 超★ドンブリ経営のすすめ―――社長はこの図を描くだけでいい!
師匠の和仁達也さんがお金のブロックパズルについて書いた本です。
こちらにも詳しく書かれています。