社長さん!
いきなりですが質問です。
ご自分の会社の財務を良くしたいですか?
多分、悪くしたいと答える社長さんはいないと思いますが。
もっとお金に余裕を持ちたい!
と思っている社長さんが大半だと思います。
お金に余裕を持って、自分が理想とする経営がしたいと思っているのではないでしょうか。
では、その理想に近づくためには、まずは何をする必要があるでしょうか?
シンキングタイム!
はい。
色々と思い浮かんだかもしれませんが、理想に近づきたいなら、まずは現状を知らないといけません。
現状を知らないで理想を語ってみても、現状と理想の差がどのくらいあるのかがわからないし、差がわからなければどこをどう改善すればいいのかわかりませんよね。
ですから、まずは現状を知るというのが必要です。
例えば、ダイエットするとしましょう。
その時にまずは、体重計に乗って現状の体重を計りませんか。
計らなくてもダイエットは出来るかもしれません。
がしかし!
「なんか最近太ってきたなー、体重を落とさないとやばいなー。まぁ、体重計とか持っていないし、適当にやるか、、」
という人と
「最近太ってきた。よし!ダイエットをしよう!まずは現在の体重を計ってから、目標体重を決めてそれを目指して計画を立てよう!」
という人と、どちらがダイエットに成功しそうでしょうか。
おそらく後者の人ではないでしょうか。
ですからまずは現状を知りましょう!
という事でお金のブロックパズルを使って、財務からみる典型的な会社の形を見ていきたいと思います。
会社の財務には六つのレベルがある
この図を使って解説していきたいと思います。
ちなにみこの図はキャッシュフローコーチ®︎の先輩で中小企業診断士の片山 祐姫さんのHPに掲載されていた図を参照して作らせていただきました。
経営の参考になることが知的に理路整然と無駄なく説明されていて、とってもおすすめです。
レベル1 損益が赤字かつ銀行に返済をしている状態
まずはレベル1
この会社は損益が赤字かつ銀行借入があって返済をしている状態です。
財務としてかなり危ない状態で、信号で言えば赤信号も赤信号。
真っ赤ですね。
この表では手持ちの現金までは加味していませんが、もしこの状態が一時的なものではないとしたら、近いうちにほぼ間違いなく現金が足りなくなってしまうでしょう。
現金が足りなくなっても、銀行からの追加融資は難しいかもしれません。
すぐに銀行と相談して返済を待ってもらうなどの対策をしないといけない状態です。
キャッシュアウトを出来る限り抑えて時間を稼ぎます。
その間に現金化できる固定資産を現金化したり、売掛を回収したり、役員報酬や人件費を見直したりと大胆な収益構造の見直しをしていく必要があるでしょう。
あくまで立て直しが出来るという前提ではありますが。
レベル2 損益はとんとん銀行返済あり
次にレベル2。
この会社は損益がちょうどプラスマイナス0の状態です。
この会社の場合は、信号で言えば黄色信号が点滅して、もうすぐ赤に変わりそうというところです。
粗利で人件費や家賃などのその他の経費は賄えていますが、銀行への返済でお金が減っていってしまいます。
銀行依存体質で、返しては借り、返しては借りを繰り返しているかもしれませんし、計画的な設備投資や人の採用なども難しいかもしれません。
この会社の場合も早急な収益構造の見直しが必要です。
レベル3 利益は出ているが税金と銀行返済がまかなえていない
レベル3です。
この会社は利益は出ているが、税金と銀行返済がまかなえていません。
信号で言えば黄色です。
この段階でも、まだまだ銀行依存からは抜け出せていません。
やはり現金が減っていくので、返しては借りるの繰り返しです。
もちろん収益構造を見直して利益を増やさなくてはなりません。
レベル4 利益で税金と銀行返済がまかなえる
そしてレベル4です。
利益から税金と銀行への返済がまかなえるようになりました。
信号は青の点滅。
点滅が終わってしまったら黄色になってしまうよ。というところです。
この状態の会社は、とりあえずは現金は減りませんが、設備投資や繰越金などにまでお金を回すことが出来ません。
設備投資をしたいや、万が一に備えるためのお金が貯めておけないので、やはり銀行依存になりがちです。
レベル5 利益が税金と銀行への返済を上回る
レベル5です。
利益が納税と銀行返済を上回りました。
信号で言えば青信号です。
この状態になれば、計画的に設備投資をして、万が一のためのお金を貯めることがことが出来ます。
銀行依存からほぼ抜け出しています。
レベル6 無借金経営
おまたせしました、レベル6です。
銀行からの借入はなく、利益から納税してあとのお金は設備投資や、将来の準備金、そして万が一にそなえるためのお金も計画的にためにことが出来ます。
信号でいえば、一点のくもりもない青です。
この段階になれば、かなりお金の余裕を持って経営できます。
社員にも十分な給料を支払い、納税して、しっかりと会社にお金を残していけます。
おそらくこの段階になると、逆に銀行が放っておいてくれないのですね。
財務からみた会社の6つのレベル
もちろん、この形が全てではなくて色々な形の会社があります。
あくまでざっくりと、こんな感じと表してみました。
数字がただ並んでいるだけの書類だと、わかりにくいですが、お金のブロックパズルを使うと一目でわかるのでとても便利です。
わかりやすいので社員にも共有しやすいです。
ご自分の会社はどのレベルでしょうか。
お金のブロックパズルを使って、ご自分の会社がいまどこのレベルにいるのかを確認するのをおすすめします。
会社の現状を俯瞰的にみて、課題を見つけ、ご自分のビジョン達成のために、一つ一つ上のレベルに登っていきましょう。
そして、ご自分にとっての理想的な形を作っていきましょう。